世間では、日本における婚期は晩婚傾向にあるなんて事を耳にすることはありませんか。そうなると夫婦共にバリバリお仕事など何かしら活動されている方同士が結婚されて、しばらく夫婦で過ごす時間が多くなることもあるかもしれません。そんなスタイルは筆者のあこがれのスタイルでもあります。そこで今回ご紹介するのは、少し身軽な時間を過ごす夫婦二人の為の住まいです。株式会社ギミックが手掛けた本住宅は、センターコートを中心とした、プライバシーを確保しながらも開放感のある気持ちのいい空間です。大きな屋根のどっしりとした佇まいに互いのスタイルを納めた程よい距離感のあるオシャレな住空間です。
場所は兵庫県の神戸市内の敷地、乱開発前の敷地という事もあって良好な敷地環境です。大きな屋根をかぶった白を基調としたモダンな外観です。車が二台は止められるほどのゆとりのある駐車スペース。玄関までのアプローチは駐車スペースを抜けていく事や少し背の高い柵によって防犯面やプライバシーのある閉鎖的な趣です。
本住宅の動脈のような場所、センターコート。このスペースを囲うように配置計画がなされています。センターコートとリビングスペースを繋ぐ空間内部と外部が違和感なく繋がる開放感溢れる空間です。センターコートに向かって開く大きな開口とは裏腹に外部面の開口はハイサイドライトの小さな開口。ちょっとしたコントラストがありますが、プライバシーの確保には大きく一役かっています。
センターコートの全体を見てみると、それは対面するダイニングキッチンまで見通すことができます。空間が違和感なくセンターコートを取り込む様は、白い花の「百日紅」の古木をシンボルに、内部と外部が一体となったような気持ちのいい空間です。庭を部屋の一部として取り込んでしまうような発想でしょうか。例えば友人を招いて中庭でバーベキューなんていいかもしれません。キッチンから中庭、リビングへと集まる人が楽しめる簡単な動線と、充分なスペースは充実した社交的な空間かもしれません。
お料理が好きな人にとってはちょっとした憧れかもしれません。ここにあるのは明るい木目が上品なフルオーダーで製作されたというキッチンとカウンターテーブルです。空間にもバッチリ馴染むオシャレでスタイリッシュなカウンター。その使い道は多様です。大手を振るって料理をふるまったり、仕事のちょっとした打ち合わせや、友人とのお茶を楽しんだり。中庭の光や風を感じながら、ゆったりと寛げる居場所です。
二階スペースには壁面を覆うほどの収納が。スペースにゆとりのある空間はなんだかちょっと贅沢な空間です。壁面を全体覆われていても明るく気持ちがいいのはセンターコートから取り込む採光。室の機能によって考えられた配置は、擦りガラスを用いたり、細かな配慮が行き届いています。
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