プライバシーを確保しながら明るく開放的な住まいにする5つのアイデア

Takashi Sasaki Takashi Sasaki
箕面の家, 井上久実設計室 井上久実設計室 Eklektyczny salon
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家づくりをしていく上で、多くの方が明るく開放的な住まいにしたいと考えるのではないでしょうか。しかし、隣家と近い距離で建つような建物が密集して建ち並ぶ地域の場合、窓を開けても隣家の壁しか見えなかったり、道路や隣家からの視線が家の中に入ってきたりと、なかなかプライバシー性と採光性・開放感を両立できない環境にあります。しかし、そんな周辺環境の中でもちょっとした工夫やアイデア次第で、快適な住環境を実現することができます。そこで今回は、井上久実設計室の手がけた建物を通じて、プライバシーを確保しながら明るく開放的な住まいにするアイデアを紹介していきたいと思います。  

吹き抜け

吹き抜けを設けることで、高い位置に窓を開けられ、その配置や大きさも比較的自由に決められることから、外からの視線をカットしながら明るく広々とした空間をつくり出すことができます。四方を建物に囲まれた旗竿敷地に建つこちらの住まいでは、吹き抜けに加えて、屋外テラスやそれを囲む壁を緑化することで、1階部分にも大きく開口を開けながら、テラスも含めた開放感が生み出され、さらに、プライバシーを確保する壁が緑化されていることで、建物が密集して建ち並ぶ立地環境にありながら、自然を常に感じられる落ち着きと静けさが感じられる住まいにデザインされています。  

中庭

通常の庭とは異なり、四方あるいは三方を建物で囲まれた中庭であれば、それに面する外壁に大きな開口を開けても外からの視線がほとんど入ってこないことから、市街地に建つ住まいでもそれによって十分に明るく開放的な空間をつくっていくことができます。こちらの細長い敷地に建つ住まいでは、建物と中庭を交互に配置することで、敷地に対して奥行き感を引き立たせながら、外の賑わいを段々と遮り、住まいの中心ではゆっくりとくつろげるような静寂な空間が生み出されています。  

ルーバー

壁などで完全に外部と内部を遮断するではなく、ルーバーで柔らかく視線を遮るようなことも考えてみるといいでしょう。それによって、外からの視線が直接室内に入ってくることを防ぎながらも、光や風は十分に取り入れることができるので、プライバシーを確保しながら明るく開放的な住まいにしていくにはおすすめの方法の1つです。周囲にきれいな桜が咲くこちらの住まいでは、外からの視線を遮りながら、上手くルーバーの角度などが調節しながら、家から桜を見て楽しむことができるようになっています。  

ガラスブロック

外壁部分をガラスブロックにしてみることもアイデアの1つです。それによって、外からの視線を気にして窓を開けられない場所にも、光を取り込める部分を設けることができます。ガラスブロックは、そのように光を透過する壁となり室内を明るくしてくれる役割もありますが、他にも通常の窓に比べて防犯性が高いことや、断熱性・遮音性にも優れている特徴を持っています。さらに、ステンドグラスのような様々なカラーバリエーションもありますし、こちらの住まいのように外から見た時に、間接照明のように柔らかい光で夜の住まいを演出してくれることも魅力となるでしょう。  

スキップフロア

スキップフロアは、階と階の間の高さにフロアを設け、半階ほどずれた空間を連続的につなげる構成のつくりになります。このメリットは、空間が連続しながら、段差によって柔らかく空間が仕切られることから、室内を広々とした大きな空間にできることや、家族のコミュニケーションが取りやすいことが挙げられます。しかし、それ以外にも、通常のフロアレベルとは異なる高さに床があることで、その部分の窓の高さも通常のものとはずれるため、窓を開けても隣家や道路からの視線と交わりにくいという特徴も持っています。こうした特徴を考慮しながら家づくりをしていくことで、一見普通に見える窓でも、プライバシーが十分に確保されたものにすることもできます。  

※ 井上久実設計室が手がけた建物はこちらでも紹介しています。

井上久実設計室

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