アトリエのある家へ、細長の家のリノベーション「紫竹の住居」

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House in Shichiku, SHIMPEI ODA ARCHITECT’S OFFICE SHIMPEI ODA ARCHITECT’S OFFICE
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「アトリエ」と聞くと、なんだかクリエイティブで「何か独創的なものを生み出す場所」というような印象を持ちませんか。モノづくりが好きな人にとってアトリエという空間は何時間でもいつまでも過ごせるような場所ではないでしょうか。今回ご紹介したいのは、細長い戸建のリノベーション住宅です。本住宅は元々何度か増改築がなされており、構造部分に多少の不具合などがあったそう。さらに、その細長いフォルムから採光は室内には行き渡らず、とても暗い印象の住空間でした。それらの難点も克服し、お施主さんの要望を取り込んだ新たな空間「アトリエと絵画に囲まれる」という事に焦点を合わせたリノベーションとなりました。小田真平建築設計事務所による提案によって生まれ変わった住空間は緩やかに仕切られた空間の余白によって今後、発見的に使われることを期待される空間です。

淡い空間に家具が映えるダイニングキッチン

既存の柱と一体になったダイニングキッチン。柱の古びた木の表面が真新しい空間に味わいを添えて違和感なく溶け込みます。そして白で統一された天井と巾木のない壁によってシンプルさと美しい質素さ、無駄のない空間へ。差し込む光が気持ちよく室内に入り込むような空間は木の質感が柔らかさをも演出してくれます。

オブジェのような既存構造

室の天井は吹き抜け仕様になっています。なんだか見慣れない構造ですが、これは隣の部屋の開口から注ぐ採光を白い天井に反射させ、奥まった室へ届けてしまうという仕掛けです。外部の様子をダイレクトには見れませんが、開放感ある天井と明るい間接採光は空間に奥行を感じます。そして白い天井に迫力ある既存の構造はその複雑にぶつかる様はまるでオブジェのようです。

採光が気持ちよく入り込む室

こじんまりとした室は日の光が気持ちよく差し込む暖かい空間。室内のシンプルさと室外の混沌とした様子から空間にコントラストが生まれます。室の割から大きく見える窓はその効果あってサンルームのように室全体をしっかりと照らしてくれます。

スッキリとした階段

玄関から入って廊下にまっすぐに伸びる階段はスッキリとした印象です。一枚板を切り抜いたかのようなスリムさはシンプルな本住宅にマッチしたデザインです。そしてダイニングから伸びる採光は徐々に空間を伝い、廊下まで明るく照らします。階段蹴込み板がないことによって緩やかに採光は気持ちよく玄関まで届くようです。

四角い開口のあるアトリエスペース

真四角のような開口のあるアトリエスペースは白が基調の明るい空間です。差し込む採光はその九つのフレームが形を変えながら一日の日の移り変わりを教えてくれるようです。正面の住宅が見えなければ、本住宅がリノベーションであることを忘れてしまいそうです。ここに並ぶであろう作品たちは空間に邪魔されることなくその姿を発揮できそうです。

光の灯るアトリエと住宅外観

住宅のファサードと一体となったアトリエファサード。間口4.1mに収まった二つの入り口は全く用途の違う入口ながらバランスよくデザインされています。通りを行き交う人からアトリエの様子はしっかり見ることが可能です。そして灯りの灯った空間はなんだか興味のそそられる趣へ。高密度な住宅街の古い建物は、アトリエを構えたシンプルで周辺に優しく馴染む住宅へと生まれ変わりました。

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