お部屋が狭いと、レイアウトによってはかなり息苦しい空間になってしまうこともありますよね。物を減らす工夫をすることで、ある程度すっきりとするかもしれませんが、快適な空間にするためには、やはりいろんなトリックを利用していきたいところ。今回は狭い部屋を快適に過ごすためのいろんなトリックについて考えていきます。ちょっとした工夫で既存の空間を広く感じさせられるのであれば、とてもお得ですよね。
狭い部屋でも上手にレイアウトしたり棚などを上手に利用したりすれば、過ごしやすい空間は作れます。こちらのお宅はわずか16平米のコンパクトハウス。細長い空間を上手に利用すべく、あちこちにいろんな工夫がなされています。壁の両端になるべく家具を配置して、真ん中をしっかりと開けるレイアウトは、最大限に床を見せるトリック。壁面、天井に白を多用し、床に濃い色を置くことで、床面を強調し、足の踏み場がしっかりとあるように見せる視覚的トリックです。床がよく見えていると、片付いた印象にもなります。
コンパクトな空間ならば、場所を取りがちな家具はなるべくコンパクトにまとめたり、複数の役割を持たせたりなどの工夫をしたいところ。こちらのお宅は、わずか10平米の空間に必要な機能をすべて詰め込んだ学生のためのコンパクトハウス。ダイニングテーブルは、不要な時は折りたたむことでカーテン代わりにもなります。この写真の手前側には、棚と階段を兼ね備えたステップが壁に設置されていて、ロフトベッドへアクセスできる仕組み。狭くても機能的であれば、心地よく過ごせそうですね。
狭い空間は、それだけでちょっと窮屈な印象になりがち。なるべく開放感を出すためには、視界を遮らないような家具の配置やレイアウトが重要になってきます。こちらのお宅は、東京の建築家・水石浩太建築設計室の手がけたもの。変形かつ狭小の敷地に建つコンパクトハウスです。玄関入ってすぐの部屋が寝室となっていますが、この境界には敢えて壁を作らず、カーテンで仕切ることで、開放的な空間としています。
小さな家でもキッチンは必需品。料理をする人もそうでない人も、ある程度のスペースは必要です。こちらのキッチンはミニマルながらも必要なものがすっきりと収まる収納付き。壁面は落ち着いたウッディカラーですが、ワークトップなど水廻りや棚などは白で統一されているため、小ぢんまりとしていながらも、白という膨張色ゆえか、広々と感じられます。調理に必要な道具は、すべて棚に収められていますが、どこでも手が届きやすそうですね。
新築する家が小ぢんまりとしたサイズならば、設計段階で考えてほしいのが、天井を高くすることと、採光の工夫をしっかりとすること。壁が白いと空間が広く感じられますが、光がたくさん降り注ぐ明るい空間は、それだけでも広く開放的に。視覚的なトリックを二重に取り入れることで、快適な家づくりができそうですね。ただ、まぶしすぎると落ち着けない空間になることもあるので、注意が必要。横幅があまりないお部屋でも、縦の空間を利用すると、心地よく過ごせそうです。