春の色と聞くと何色を想像しますか?春は、寒い冬に耐えて芽吹いた草花や新年度の始まりなど、何か新しいことが起こりそうな、わくわくする季節でもあります。色に対するイメージは民族によって異なるといわれていますが、日本では暖色系の色彩に春の活動的なイメージを感じることが多いのではないでしょうか。今回は和の春色から着想した、住まいに春を感じる色を取り入れた例をご紹介します。
日本の春を代表する花といえば、やはり桜でしょう。桜の開花予報が聞こえてくると、本格的な春の訪れを感じる方も多いのではないでしょうか。ピンク色には幸福感や愛情を感じさせる心理的効果があるとされています。
桜色の薄いピンクは汎用性が高く、意外とインテリアにも取り入れやすい色です。ピンク色で住まいの雰囲気を変えたいと思ったら、まずは家の中の小さなスペースから始めてみてはいかがでしょうか。
菜の花も春を代表する草花のひとつです。鮮やかな黄色が生命力を感じさせます。この壁の色は照明で演出しています。黄色は元気、愉快、希望といったポジテイブな心理的効果をもたらします。
ねこやなぎは梅の後に咲く花です。日本の伝統色としてのねこやなぎ色はくすんだ黄緑を指すことが多いのですが、クリーム色の花が咲くマグノリアが春を告げるという国もあります。
春のイメージカラーに、草木の芽吹きを思わせる若葉色も欠かせません。若葉色は畳など天然素材との相性が良く、和室に取り入れやすいカラーともいえます。経年により重厚感を増したダークブラウンの木製建具ともよい調和をみせています。緑色には穏やかさや安心感を与える心理的効果があるので、和室がいっそうリラックスした空間になりますね。
こちらはモールテックス塗りで仕上げた薄緑色の土間です。モールテックスは意匠性の高い左官塗料で、幅広いカラーバリエーションのなかから微妙な色を選ぶことができます。