今でも多くの木造住宅が建てられています。ですが決して木の素材を活かした家が多く建てられているわけではありません。木造住宅とはいえ、多くの合板が使われており、木の素材感を感じることは簡単ではないでしょう。そこで今回紹介したいのは木の質感や雰囲気を活かした住宅です。そこでは木の家でしか感じられないような暖かな空間が生み出されています。
今回紹介したいのは若山建築設計事務所が手がけた家。それは三重県にある御在所岳の山麓に建てられました。家の敷地は恵まれた環境にあります。敷地の南側にあるのは緑の美しい公園。木造2階建ての公園は、そんな環境の中で決して周囲の環境に上手く馴染んでいます。建物は前面部分は低く、後面部分は高くなっています。そのため家の大きさが抑えられており、周囲の環境から突出することはありません。
本住宅は木を活かした家ですが、外壁や屋根は黒色にまとめられており、モダンな印象を感じさせます。そんな家の前面部分にあるのはウッドデッキスペース。それは家の中から気軽に出られる屋外空間となるため、ここでは太陽の光をあびたり、外の風にあたることができます。もちろん家の前にある公園の風景を楽しむ絶好の場所になります。
家の中にあるのは木を活かした空間。家の中に足を踏み入れると、明るい茶色に覆われた空間が見えるでしょう。それを生み出すのは、木のフローリング、そして屋根を支える太い木の梁。屋根や床のように家の空間の大部分で木が見えるため、木の素材感を強く感じることができるでしょう。そして家の中では木の香りを楽しめるため、まるで森の中にいるように感じられるでしょう。
このような木の家で忘れていけないのは、それが感じさせる暖かさ。ここで使われているのは合板などではなく本物の木です。そのため自然素材が持つ暖かさを強く感じることができるでしょう。そんな暖かさを一層強く感じさせるのは薪ストーブ。それは空調機器とは異なり、薪を燃やす暖かさで家を暖めることになります。もちろんそれは人工的なものでなくとてもナチュラルなもの。そのため家の中では心地良い暖かな雰囲気を楽しむことができるのです。
本住宅で考えられているのは木を活かした空間ばかりではありません。通常では木の家を考えるとコンクリートの家に比べて脆い印象があります。ですが、ここでは建築基準法の耐震強度の3倍の強度で設計されています。そのため木の長所である暖かな雰囲気を持つ空間を作りながらも、その弱点となる強度を補っているのです。このような家では、地震などを気にすることなく、木の素材感溢れるナチュラルな空間で心地良い生活が送ることができるのです。
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