プレカットと大工。比較することで見えてくるそれぞれの良さとは?

土佐木材、土佐漆喰で建てた気持ち良い家, エニシ建築設計事務所 エニシ建築設計事務所 Klasyczny salon
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プレカットとは、住宅建設に用いられる木材を工場であらかじめ機械で加工しておいて、現場ではほぼ組み立てるだけという工法を意味します。プレカットとは異なり、大工の仕事は木材1つ1つの加工から組み立てまでを建築現場で行っていく手作業による伝統的な従来の工法もあります。今回は、その二つの異なる家づくりを比較して、それぞれの良さを紹介していきたいと思います。

はじめに:プレカットとは?

プレカットとは、造住宅建築の際の木部工事において、現場での施工前に工場などで原材料を切断したり接合部の加工を施しておくことを指します。工期短縮、品質の均一化、精度の高さにより、時間・材料のロスが軽減でき無駄が少なく効率が良いと言われています。

一方、プレカットとは異なり大工の仕事は、伝統工法や在来工法などで古くから見らるように現場で大工職人が部材を加工しながら建てます。こちらの写真は、


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1、プレカット工法ではなせない、大工ならではの巧みな技

プレカット工法の場合、機械による加工となるため、複雑な継ぎ手などの加工が難しくなります。近年では、単純なものだけでなく、そうした複雑な加工が可能な機械も開発されてきていますが、まだまだ広く使われるまでには至っていません。こちらの有限会社 法澤建築デザイン事務所が手掛けた住まいでは、頂部をずらした四角錐の屋根のある軸組の難しい部位は熟練の大工さんによる手加工で仕上げられています。1つ1つ形の異なる部材でも丁寧に狂いなく仕上げられるのは、大工ならではの巧みな技です。


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2、それぞれ住宅に合った正確な大工による手刻み

プレカット工法の場合、現場での加工を出来るだけなくそうとするため、あらかじめ余裕を持って加工していきます。逆に、大工さんによる場合、現場の状況に合わせて、機械加工ではできない1つ1つ手刻みによる正確な調整をしていきます。こちらの安井正/クラフトサイエンスでも、構造材などの大きな部分から、欄干や床の間などの細部の意匠にも大工さんの手による巧みな技によって、伝統的な和風住宅の美しさが生み出されています。


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3、リフォーム時には大工が必要になるケースが多い

こちらのリビングの柱は八角形で印象的。このような加工は大工が必要です。プレカット工法の新築施工は容易と言われていますが、リフォーム時にはこのような大工の技術がなくては難しいものが多いと言われています。木造住宅のリフォーム大工に外注する工事量も増えてきています。

4、木の個性を活かしたつくり

数多くの木材に触れ、手を加えてきた熟練の大工さんであるからこそ、それぞれの木材の特徴、個性に合わせて、それらを活かしながら加工していくことができます。その反面、プレカット工法では、どの木材も単一の木として、1つ1つの特徴を活かすということはありません。せっかく木に囲まれた住まいにするのであれば、1つ1つの木材の個性をきちんと見極めて、木の温かみを存分に感じられる住まいにしてみてはいかがでしょうか。

5、工期の短いプレカット

工場であらかじめ木材を加工し、現場ではほとんど組み立てるだけとなるので、建設期間が大幅に短くなります。そして、工期が短くなることにより、人件コストを抑えられることにもつながります。前述したように、大工さんによる複雑な加工でも正確さのある技術は魅力的ですが、どうしても時間はかかってしまいます。


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6、安定した質

工場の機械で加工していくため、常に安定した加工品質を期待できます。大工さんによる作業の場合、どうしても大工さんによって技術力や経験が異なってきますし、その日の天候によっても質に影響してしまう可能性があります。しかし、先程挙げたように、プレカット工法はあらかじめゆとりのある加工をしていくので、それぞれの木材の加工の正確さという点では熟練の大工さんの手刻みが勝ることになります。

7、プレカット工法によるコスト削減

建設期間が短くなることによるコストの低減だけでなく、現場で木材の廃材がほとんど出ることがないので、それによるコスト削減も見込めることができます。そうしたコスト面や合理性から、現在では機械工法による住宅がほとんどですが、大工の技は実際に見てみると誰もが感嘆する素晴らしいものです。同時に、そうした高度な技術が受け継がれにくくなっていることも事実です。どちらとも魅力的な良さがありますので、建築家と話し合いながら、2つを改めて同等に評価して選んでみて下さい。


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